| ◆ 焼きが回る _やきがまわる |
| 年を取るなどして、思考力や腕前が鈍ることのたとえ。 |
| ◆ 焼け石に水 _やけいしにみず |
| わずかばかりの努力や援助では、効果がほとんど期待できないことのたとえ。 |
| ◆ 焼け野の雉子、夜の鶴 _やけののきぎす、よるのつる |
| 子を思う親の情愛が深いことたとえ。 |
| ◆ 焼け木杭に火がつく _やけぼっくいにひがつく |
| 過去に関係があった者同士は、一度縁が切れても元の関係に戻りやすいというたとえ。 |
| ◆ 安かろう悪かろう _やすかろうわるかろう |
| 値段が安いものは、それ相応の品質なので、良いものはないということ。 |
| ◆ 安物買いの銭失い _やすものがいのぜにうしない |
| 値段が安いものは品質が悪いので、買い得と思っても結局は修理や買い替えで高くつくということ。 |
| ◆ 痩せ馬に鞭 _やせうまにむち |
| 弱い者にさらに打撃を与えることのたとえ。また、非常に痛々しいさま。 |
| ◆ 痩せ馬の声嚇し _やせうまのこえおどし |
| 弱い者、実力のない者が、口先だけは威勢がよいことのたとえ。 |
| ◆ 痩せの大食い _やせのおおぐい |
| 痩せているのに大食いなこと。痩せている人は、案外大食いであるということ。 |
| ◆ 柳に風 _やなぎにかぜ |
| 柳が風になびくように、逆らわない物は災いを受けないということ。また、相手が強い調子であっても、さらりとかわして巧みにやり過ごすことのたとえ。 |
| ◆ 柳に雪折れなし _やなぎにゆきおれなし |
| 柔らかくしなやかなものは、堅いものよりも、よく耐えたり丈夫であったりする。 |
| ◆ 柳の下にいつも泥鰌はいない _やなぎのしたにいつもどじょうはいない |
| 一度うまくいったからといって、いつも同じようにうまくいくわけではないということ。 |
| ◆ 柳の下の泥鰌 _やなぎのしたのどじょう |
| 一度うまくいったからといって、いつもうまくいくものではないというたとえ。 |
| ◆ 柳は緑花は紅 _やなぎはみどりはなはくれない |
| ごく当たり前のこと。自然のままで人工の加わっていないさま。物事にはそれぞれ自然の理が備わっていることのたとえ。春の美しい景色の形容。 |
| ◆ やはり野に置け蓮華草 _やはりのにおけれんげそう |
| そのもののふさわしい環境に置くのがよいというたとえ。 |
| ◆ 藪から棒 _やぶからぼう |
| 予期せぬことが唐突に起こることのたとえ。また、出し抜けに物事を行うことのたとえ。 |
| ◆ 藪蛇 _やぶへび |
| 余計なことをして、かえって悪い結果をまねくことのたとえ。 |
| ◆ 藪をつついて蛇を出す _やぶをつついてへびをだす |
| 余計なことをして、かえって悪い結果をまねくことのたとえ。 |
| ◆ 病膏肓に入る _やまいこうこうにいる |
| 病気がひどくなり治療のしようがないこと。趣味や道楽に熱中しすぎて、どうにも手がつけられなくなることのたとえ。 |
| ◆ 病は気から _ やまいはきから |
| 病気は気の持ちようによって、良くも悪くもなるということ。 |
| ◆ 山高きが故に貴からず _やまたかきがゆえにたっとからず |
| 本当の価値は見かけだけで決まるものではなく、実質が伴ってこそ尊ばれるということのたとえ。 |
| ◆ 山の芋鰻になる _やまのいもうなぎになる |
| あるはずのないことが、時には起こるというたとえ。また、身分の低い者が急に出世することのたとえ。 |
| ◆ 闇夜に鉄砲 _やみよにてっぽう |
| あてずっぽうにやってみること。また、当たるはずもないこと、まぐれ当たりのことをいう。 |
| ◆ 槍玉に挙げる _やりだまにあげる |
| 数ある中から選んで、攻撃・非難を加える対象にして責めること。 |
| ◆ 夜郎自大 _やろうじだい |
| 自分の力量を知らず、いばっていることのたとえ。 |
| ◆ 唯我独尊 _ゆいがどくそん |
| この世に個として存在する「我」より尊い存在はないということで、人間の尊厳をあらわしている言葉。また、この世に自分より優れたものなどないという思い上がりの意味でも使う。 |
| ◆ 有終の美を飾る _ゆうしゅうのびをかざる |
| 最後までやりとげ、立派な成果をあげること。 |
| ◆ 勇将の下に弱卒無し _ゆうしょうのもとにじゃくそつなし |
| 上に立つ者が優れていれば、その下につく者も優れているということ。 |
| ◆ 夕立は馬の背を分ける _ゆうだちはうまのせをわける |
| ある場所では夕立が降っているのに、ごく近い場所では晴れているさま。 |
| ◆ 幽明境を異にする _ ゆうめいさかいをことにする |
| 死に別れること。 |
| ◆ 幽霊の正体見たり枯れ尾花 _ゆうれいのしょうたいみたりかれおばな |
| 恐怖心や疑いの気持ちがあると、何でもないものまで恐ろしいものに見えることのたとえ。また、恐ろしいと思っていたものも、正体を知ると何でもなくなるということのたとえ。 |
| ◆ 行き大名の帰り乞食 _ゆきだいみょうのかえりこじき |
| はじめに無計画に金を使ってしまい、後でどうにもならなくなりみじめな思いをすること。 |
| ◆ 雪と墨 _ゆきとすみ |
| 二つの物事が正反対であることのたとえ。また、二つのものの違いがあまりに大きすぎて、比較にならないことのたとえ。 |
| ◆ 雪は豊年の瑞 _ゆきはほうねんのしるし |
| 雪がたくさん降ることは、その年が豊作になる前兆だということ。 |
| ◆ 油断大敵 _ゆだんたいてき |
| たいしたことはないだろうと油断すると、思わぬ失敗を招くことから、気のゆるみを戒めたことば。 |
| ◆ 夢は逆夢 _ゆめはさかゆめ |
| 夢は現実とは反対になって現れるということ。 |
| ◆ 宵っ張りの朝寝坊 _よいっぱりのあさねぼう |
| 夜遅くまで起きていて、朝遅くまで寝ていること。また、それが習慣になっている人のこと。 |
| ◆ 羊質虎皮 _ようしつこひ |
| 外見だけは立派だが、それに実質が伴っていないことのたとえ。 |
| ◆ 羊頭狗肉 _ようとうくにく |
| 見かけと実質がともなわないことのたとえ。立派なものをおとりに使い、実際は粗悪なものを売ることのたとえ。 |
| ◆ 羊頭を懸けて狗肉を売る _ようとうをかけてくにくをうる |
| 見かけと実質がともなっていないことのたとえ。宣伝や上辺は立派に見えるが、実際には粗悪なものを売ることのたとえ。 |
| ◆ 欲と二人連れ _よくとふたりづれ |
| 欲につられて行動することのたとえ。 |
| ◆ 欲の熊鷹股裂くる _よくのくまたかまたさける |
| あまりに欲が深いと、自分の身に災いをもたらすというたとえ |
| ◆ 預言者郷里に容れられず _よげんしゃきょうりにいれられず |
| すぐれた人物であっても、身近な人には理解されにくいということ。 |
| ◆ 横紙破り _よこがみやぶり |
| 物事を思う通りに無理に押し通すこと。また、そのような人。 |
| ◆ 横槍を入れる _よこやりをいれる |
| 横から口を出し、人の話や行動を妨害すること。 |
| ◆ 葦の髄から天井を覗く _よしのずいからてんじょうをのぞく |
| 自分だけの狭い見識で、大きな問題を論じたり、判断することのたとえ。 |
| ◆ 世の中は三日見ぬ間の桜かな _よのなかはみっかみぬまのさくらかな |
| 世間の移り変わりの早いことのたとえ。 |
| ◆ 輿馬を仮る者は足を労せずして千里を致す _よばをかるものはあしをろうせずしてせんりをいたす |
| 他のものをうまく利用することによって、容易に事をなしとげることのたとえ。 |
| ◆ 夜目遠目笠の内 _よめとおめかさのうち |
| 夜の暗がりで見るとき、遠くから見るとき、笠の下からちらりと見えるとき、女性は一番美しく見えるものだ。 |
| ◆ 寄らば大樹の陰 _よらばたいじゅのかげ |
| 勢力のある者のほうが安心でき利益もあるということのたとえ。 |
| ◆ 寄る年波には勝てぬ _よるとしなみにはかてぬ |
| いくらがんばっても、年をとることには逆らえないということ。 |
| ◆ 弱馬道を急ぐ _よわうまみちをいそぐ |
| 実力や才能のない者に限って、気ばかり焦って功を急ぐことのたとえ。 |
| ◆ 弱り目に祟り目 _よわりめにたたりめ |
| 困っているときに、さらに災難が重なること。不運が重なることのたとえ。 |