☆☆☆ 四字熟語  や行 ☆☆☆

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*** や ***

 ◆ 【夜郎自大】やろうじだい
 自分の力量をわきまえず、仲間うちで威張ること。知識も力もないのに尊大にふるまうことのたとえ。
 「夜郎」は漢の時代中国の西南部にあった小国の名前。「自大」は自分を大きく見せる尊大な態度。
 ◆ 【野無遺賢】やむいけん
 官の任用から漏れた在野の賢人はいないはずだ。賢人はすべてしかるべき官庁に登用され立派な行政が行われること。
 ◆ 【野卑滑稽】やひこっけい
 下品でいやしく、常識をはずれていてばかばかしい感じがすること。
 「野卑」は、言動が下品なこと。いやしいこと。「滑稽」は、あまりにもばかばかしいこと。
 ◆ 【野蛮草昧】やばんそうまい
 文化が遅れ、世の秩序が乱れていること。
 「野蛮」は、人知が開けず、文化の遅れていること。「草昧」は、世の秩序が乱れたままで、天下の定まらないときをいう。「草」は、ここでは、始め。「昧」は、暗い。
 ◆ 【野戦攻城】やせんこうじょう
 野外で戦い、城を攻めること。
 ◆ 【野心満々】やしんまんまん
 身分不相応な大きな望みをかなえようとする気概が、満ちあふれていること。
 「野心」は、身分不相応の大きな望みのこと。
 ◆ 【夜深人静】やしんじんせい
 夜が更けて、人が寝静まり、ひっそりとするさま。丑三つどきの静けさ。
 ◆ 【薬籠中物】やくろうちゅうのもの
 薬箱の中の常備薬。転じて、いつも手なずけておき、味方として自由に働かせられる人。
 「薬籠」は薬箱のこと。「自家薬籠中の物」という形で用いることが多い。
 ◆ 【約法三章】やくほうさんしょう
 簡単な法令のこと。
 もともとは劉邦が民衆に向けて作った三つの法律のこと。
 ◆ 【薬石無効】やくせきむこう
 病人に対しての薬や治療も効果がなく、手当のかいが全くないこと。
 「薬」は薬草、「石」は針のこと。訓読では「薬石、効無し」と読む。「薬石無効」とも書く。
 ◆ 【夜雨対床】やうたいしょう
 兄弟が相思う心情。雨の夜、その音を聞きながら兄弟が床を並べて仲良く寝るさま。
 「夜雨牀に対す」と訓読する。

*** ゆ ***

 ◆ 【有形無形】ゆうけいむけい
 形があるものと無いもの。視覚的に認識できるものとできないもの。物質的なものと精神的なもの。
 「有形」とは形があるもの。「無形」とは形がないもの。
 ◆ 【踊躍歓喜】ゆやくかんぎ
 仏教で、おどりあがって、大いに喜ぶこと。信仰を得た際の喜びの表現。
 仏教語の一つ。「踊躍」は、おどりあがって喜ぶこと。「歓喜」は、非常に喜ぶこと。
 ◆ 【油断大敵】ゆだんたいてき
 油断すれば必ず失敗の元になるから、油断を非常に警戒しなくてはならない。
 「油断」は灯火の油を断つことから、気をゆるめる意。
 ◆ 【愉快適悦】ゆかいてきえつ
 楽しく心地よいこと。
 「適悦」は、満足し、喜ぶこと。
 ◆ 【愉快活発】ゆかいかっぱつ
 楽しく生き生きとして、心地のよいこと。気分がよく、元気のあること。
 「愉快」は、楽しくて気持ちのよいこと。
 ◆ 【悠悠自適】ゆうゆうじてき
 俗世間の諸事にわずらわされず、のんびりと日々を過ごすこと。悠々自適。
 「自適」は自分の心のままに暮らす意。「優遊自適」「優游自適」とも書く。定年退職後の生活を表現する際などに用いられる。
 ◆ 【悠悠閑適】ゆうゆうかんてき
 ゆったりとして、心静かに楽しく過ごすこと。
 「悠悠」は、ゆったりとしたようす。「閑適」は、心静に楽しく過ごすこと。「優悠閑適」「優游閑適」とも書く。
 ◆ 【優游涵泳】ゆうゆうかんえい
 ゆったりとした心のままに、じっくりと学問や芸術を深く味わうこと。
 「優游」はゆったりしていること。伸び伸びとしてこせつかないこと。「涵泳」は水にひたり泳ぐ意で、ひたり味わうこと。「游」は「遊」とも書く。
 ◆ 【悠悠閑閑】ゆうゆうかんかん
 のんきでゆったりとしているさま。のんびりしていること。悠々閑々
 「悠悠」はあせらずにゆったりとしている様子。「閑閑」は静かで落ち着いていること。似ている意味の言葉を重ねて強調した言葉。「悠悠」は「優優」、「閑閑」は「緩緩」とも書く。
 ◆ 【勇猛無比】ゆうもうむひ
 他に匹敵するものがいないほど、勇ましくて強いこと。たぐいまれな強さ。
 「勇猛」は、勇気があって何物をも恐れないこと。「無比」は、他に比べるものがないこと。
 ◆ 【勇猛果敢】ゆうもうかかん
 勇ましく強くて、決断力に富むこと。多少の抵抗にも負けず、思い切って物事を行うこと。
 「勇猛」は、勇ましく猛々しいこと。「果敢」は、決断力に富むこと。
 ◆ 【勇猛精進】ゆうもうしょうじん
 仏教で、勇ましく強い態度で難行を進んで修めること。また、勇気を持って、心ひとすじに物事に打ち込むこと。
 「勇猛」は、勇気があって、たけだけしいこと。「精進」は、懸命に努力すること。
 ◆ 【有名無実】ゆうめいむじつ
 名ばかりで実質がともなわないこと。
 「有名」は立派な名前、「無実」は内容がないこと。使われていない法律や制度、存在しているものの活動はしていない組織などのことをいう。
 ◆ 【右文左武】ゆうぶんさぶ
 文武の両道を兼ね備えること。また、文武の両道で天下を治めること。文を尊び、武を重んじる意から。
 「右文」は文筆を尊ぶこと。「左武」は武を尊ぶこと。「文ぶんを右みぎに武ぶを左ひだりにす」と訓読する。また「左武右文さぶゆうぶん」ともいう。
 ◆ 【優美高妙】ゆうびこうみょう
 みやびやかで美しく、高く優れていること。
 「優美」は、上品で美しいこと。「高妙」は、立派で優れていること。
 ◆ 【遊惰放蕩】ゆうだほうとう
 あそび怠け、酒色などにふけって品行がおさまらないこと。
 「遊惰」は、仕事をせずぶらぶらしていること。「放蕩」は、酒色などにふけって品行がおさまらないこと。
 ◆ 【雄大豪壮】ゆうだいごうそう
 雄々おおしくて、規模が大きいさま。また、盛んで立派なさま。
 「雄大」は雄々しく大きいさま。「豪壮」は大きく立派なさま。
 ◆ 【遊惰放逸】ゆうだほういつ
 勝手気ままにあそび怠けるようす。
 「遊惰」は、仕事をせずぶらぶらしていること。「放逸」は、勝手気ままに振る舞うこと。
 ◆ 【有職故実】ゆうそくこじつ
 朝廷や公家、武家の古いしきたりや、先例となる事柄。また、それらを研究する学問。
 「有職」は、職に関する知識のある意。「故実」は、古い事柄。平安時代以降の公家や武家の儀式、法制、作法、服飾などの実例や習慣のこと。
 ◆ 【勇壮活発】ゆうそうかっぱつ
 勇ましく元気さかんなこと。
 「勇壮」は、勇ましく元気なこと。「活発」は、生き生きとして元気のよいこと。
 ◆ 【融通無碍】ゆうずうむげ
 滞りのないこと。考え方や行動に差別やこだわりのないさまをいう。
 「融通」は滞りなく通じること。「無碍」は「無礙」とも書き、障害がない意。「融通無礙」とも書く。
 ◆ 【雄心勃勃】ゆうしんぼつぼつ
 勇ましい心が、盛んにわきあがってくるようす。
 「雄心」は、勇気がある心。「勃勃」は、物事が勢いよくわきあがるようす。
 ◆ 【優勝劣敗】ゆうしょうれっぱい
 能力のまさっているものが勝ち、劣るものが負ける。強者、適格者が栄えていくこと。
 勝つものが優れ(優勝)、敗れるものが劣る(劣敗)という対義語の組み合わせなら成る四字熟語。
 ◆ 【幽愁暗恨】ゆうしゅうあんこん
 人知れぬ深い憂いや恨み。
 「幽愁」は人知れぬ深い憂い。「暗恨」は人知れぬ恨み。「暗」は「闇」とも書く。
 ◆ 【幽趣佳境】ゆうしゅかきょう
 奥ゆかしい趣や味わい深い境地。
 「幽趣」は、奥ゆかしい風情。「佳境」は、景色の良い所。興味深いところ。
 ◆ 【優柔不断】ゆうじゅうふだん
 ぐずぐずしていて決断の遅いこと。決断力に乏しいこと。
 「優柔」ははっきりとしないこと、「不断」はどうするか決めることができないこと。
 ◆ 【有終之美】ゆうしゅうのび
 物事を最後まで、立派に成し遂げること。物事を成し遂げ、成果を上げること。
 「有終」は、終わりを全うする意。
 ◆ 【有終完美】ゆうしゅうかんび
 何事も終わりが肝心であること。最後まで物事を立派にやり遂げること。
 「有終」は、「終わり有り」で、終わりを全うすること。
 ◆ 【幽寂閑雅/幽寂間雅】ゆうじゃくかんが
 もの静かで風雅な趣のあること。
 「幽寂」「静寂」は、ひっそりとしていて静かなこと。「閑雅」は、静でみやびやかな趣のあること。[ゆうせきかんが」とも読む。
 ◆ 【雄材大略】ゆうざいたいりゃく
 雄々しい才能と遠大な計画。大きな事業を推進するのにふさわしい才能をいう。
 「材」は才能、能力、「略」は計画、はかりごとの意。「ゆうさいたいりゃく」とも読む。
 ◆ 【有厚無厚】ゆうこうむこう
 不合理なことをこじつけによって正当化しようとすること。詭弁(きべん)のこと。
 極端に厚いものは、そのものが厚いとか薄いとかいうことができないから、厚いも薄いも同じもので、もともとは、厚さという概念などないのだという詭弁。
 ◆ 【有口無行】ゆうこうむこう
 口先からの出まかせばかりで、実行が伴わないこと。
 「有口」は口ばかりが達者なこと。「無行」は行動しないこと。やかましいこと。「無行」は実行がないこと。
 ◆ 【雄健蒼勁】ゆうけんそうけい
 勢いが盛んで力強いこと。詩文書画などにおいて、そのできばえがすぐれていて、力強いこと。
 「雄健」は、力強く勢いがあること
 ◆ 【邑犬群吠】ゆうけんぐんばい
 小人しょうじんがこぞって集まり、人のうわさなどを盛んに言い合うことの形容。また、小人が多く賢人を非難するたとえ。
 村里にすむ犬が群がって吠ほえるという意から。「邑」は村里のこと。「群吠」は群がって吠える意。「吠」は「べい」とも読む。
 ◆ 【有言実行】ゆうげんじっこう
 言ったことは必ず実行すること。
 「不言実行」をもじって作られた四字熟語。「有言」は口に出して言うこと、「実行」は実際に行動すること。
 ◆ 【勇気凛凛】ゆうきりんりん
 勇ましい気力が、きっぱりと現れているようす。失敗や危険を恐れず、勇ましい気力で、物事に立ち向かっていこうとするようす。
 「勇気」は、物事を恐れぬ、勇ましい気力。「凛凛」「凛然」は、りりしいようす。勇気のさかんなようす。
 ◆ 【有脚書厨】ゆうきゃくしょちゅう
 脚のある書斎。転じて、博学多識の人をいう。
 ◆ 【勇気百倍】ゆうきひゃくばい
 勇ましい気力が非常に増大すること。
 「勇気」は、物事を恐れぬ、勇ましい気力。すぐれた度胸。「百倍」は、非常に多くなること。
 ◆ 【雄気堂堂】ゆうきどうどう
 強く勇ましい気力が、あふれているようす。
 「雄気」は、勇ましい気力。盛んな気性。「堂堂」は、勇気があふれて、他から犯されないようす。
 ◆ 【有害無益】ゆうがいむえき
 害だけあって何の役にも立たないこと。
 「有害」は不利益なこと。
 ◆ 【勇往邁進】ゆうおうまいしん
 困難をものともしないで、ひたすら突き進むこと。
 「勇往」は、勇んで前進すること。「邁進」は、恐れることなく突き進むこと。
 ◆ 【有為多望】ゆういたぼう
 才能があり、将来の可能性にさまざまな希望が持てること。
 「有為」は、才能があること。役に立つこと。「多望」は、多くの希望が持てること。
 ◆ 【唯我独尊】ゆいがどくそん
 世の中で自分だけがえらいと思い上がること。
 「ただ我のみ一人尊し」と訓読み。仏教護・お釈迦様が生まれた時7歩歩いて天地を指さし「天上天下唯我独尊」と唱えたことから転じて、他を顧みず自分ほど偉い者はないと一人よがりでいる態度を言う。
 ◆ 【唯一無二】ゆいいつむに
 ただそれ一つだけで二つとないこと。他にない貴重なものであること。
 「唯一」は、ただ一つしかないこと、「無二」は二つとないということで、同じ意味を持つ同義語を並べたもの。

*** よ ***

 ◆ 【羊腸小径】ようちょうしょうけい
 曲がりくねっている山道や小道のこと。
 「径」は道のことで、羊の腸のような道という意味から。
 ◆ 【余裕綽々】よゆうしゃくしゃく
 ゆったりとしてあせらない、落ち着いていること。せこせこしない様子。余裕綽綽。
 「余裕」は精神的にゆとりがあって落ち着いていること。「綽綽」は落ち着いていて、慌てることがないこと。
 ◆ 【夜目遠目】よめとおめ
 夜見たり、遠くから見たりすること。
 「夜目遠目笠のうち」の略。夜見たり、遠くから見たり、笠をかぶっている時のほうが、ふだん見るよりも美しく見えるという意。とくに女性に対して用いる。
 ◆ 【欲求不満】よっきゅうふまん
 自分の願いや希望がかなえられず、いらいらしたりなどして精神的に不安定な状態。
 ◆ 【抑揚頓挫】よくようとんざ
 音楽や言葉の上げ下げの調子が急に変化してくじけること。
 「頓挫」は、文章やことばの調子が急に変わること。
 ◆ 【沃野千里】よくやせんり
 土地の肥えた原野が、広々と続いていること。広大に開けた肥沃な平野のたとえ。
 「沃野」は、肥えた土地。「千里」は、千里四方。「里」は、昔の距離の単位。
 ◆ 【欲念邪意】よくねんじゃい
 むやみにものを欲しがったり、不正を働こうとしたりする心。
 「欲念」は、ものを欲しがる心。「邪意」は、正しくない心。
 ◆ 【瑶林瓊樹】ようりんけいじゅ
 宝石のように美しい林と木。品格が気高く、人並み外れてすぐれていることのたとえ。
 「瑶林」は、玉のように美しい林。「瓊樹」は、玉のように美しい樹木。「瑶」も「瓊」も、玉という美しい宝石。
 ◆ 【用和為貴】ようわいき
 仲よくすることが、最も大切であるということ。人と人とが和合することの重要性をいう語。
 一般に「和わを用もって貴とうとし(貴たっとし)と為なす」と訓読を用いる。また「用」は「以」に同じ。聖徳太子が定めた「十七条憲法」の第一条にある有名な語。
 ◆ 【容貌端正】ようぼうたんせい
 顔かたちが整っていて、きちんとしていること。
 「容貌端正」とも書く。
 ◆ 【容貌魁偉】ようぼうかいい
 顔つき、体つきがたくましくて立派なさま。
 「魁偉」は大きい意。
 ◆ 【庸中佼佼】ようちゅうのこうこう
 平凡な人々の中で、やや勝っている者のこと。
 「庸」は凡庸、平凡の意。「佼」は勝っていること。
 ◆ 【養生喪死】ようせいそうし
 生ある者を十分に養い、死んだ者を手厚く弔うこと。孟子は、これを王道政治の始めとした。
 「生」は「じょう」とも読む。「生を養い死を喪す」と訓読する。「養生」は父母や妻子を豊かに生活させる意。
 ◆ 【陽動作戦】ようどうさくせん
 敵の注意をそらすために別の方面でわざと目立った動きをする作戦。
 「陽動」は、本来の目的や意図を隠し、注意を他へそらすために、わざと目立った動きをすること。
 ◆ 【羊頭狗肉】ようとうくにく
 実質や内容が見かけと一致しないこと。見掛け倒しのこと。
 「羊頭を掲げて狗肉を売る」を略した四字熟語。店頭の看板には「羊頭(羊の頭)」を掲げ、実際には「狗肉(犬の肉)」を売る意味であった。 転じて、見せ掛けは立派だが実物は違うといった意味になり、誤魔化しの喩えとして、羊頭狗肉は使われるようになった。
 ◆ 【用心堅固】ようじんけんご
 心配りがしっかりとしていること。きわめて注意深いこと。
 「用心」は、警戒すること。「堅固」は、心がしっかりしていること。
 ◆ 【鷹視狼歩】ようしろうほ
 猛々しく隙のない人。戦うときは頼もしいが、平時は安楽をともにしにくい。
 「鷹視」は、鷹のように鋭い目つきのたとえ。「狼歩」は、狼のように欲深く獲物を求めるような歩き方。
 ◆ 【妖姿媚態】ようしびたい
 あやしいまでにあでやかで美しく、なまめかしい姿。また、女性がその美しさを用いて、人にこびたり、人を誘惑したりすること。
 「妖姿」「媚態」ともに、なまめかしい姿。また、人にこびるようす。
 ◆ 【羊質虎皮】ようしつこひ
 羊が虎の皮をかぶる。外見は立派だが、実質が伴っていないことにたとえる。見かけだおし。
 訓読では「羊質にして虎皮す」と読む。「虎皮羊質」とも言う。
 ◆ 【容姿端麗】ようしたんれい
 顔立ちも体形も整っていて美しいこと。普通は女性に使う。
 「端麗」は、きちんと整っていて麗しいこと。
 ◆ 【用行捨蔵】ようこうしゃぞう
 出処進退の態度が立派で巧みなたとえ。自分が用いられるなら理想を追及して行動し、捨てられるのなら、一時理想をしまいこんでチャンスを待つという態度。
 『論語』に由来。「舎」は「捨」に同じで、捨てること。「蔵」は隠れること。「用いらるれば行い舎てらるれば蔵る」と訓読みする。
 ◆ 【容顔美麗】ようがんびれい
 顔かたちが美しいこと。
 「容顔」は、容貌。
 ◆ 【羊裘垂釣】ようきゅうすいちょう
 羊のかわごろもを身につけ、釣り糸をたれること。隠者の形容。
 「裘」はかわごろも、「釣」は釣り針の意。「羊裘ようきゅう釣ちょうを垂たる」と訓読する。
 ◆ 【用行舎蔵】ようこうしゃぞう
 出処進退の時機をわきまえていること。また、出処進退が時宜にかなっていること。君主に任用されれば、世に出て能力を発揮し、見捨てられれば、世間から身を隠し、静かに暮らすこと。
 『論語』に由来。「舎」は「捨」に同じで捨てる意。「蔵」は隠れる意。「用もちいらるれば行おこない舎すてらるれば蔵かくる」と訓読する。「舎」は「捨」とも書く。
 ◆ 【庸言庸行】ようげんようこう
 ふだんの言葉や行い。
 民がこれを十分に果たせるようになることが、王道政治の第一歩とした孟子の思想。「生を養い死を喪す」とも読む。
 ◆ 【陽関三畳】ようかんさんじょう
 別れを繰り返し惜しむこと。陽関曲の第四句(結句)を三度繰り返しうたい別れを惜しむこと。
 「陽関」は、唐の王維の詩、「元二の安西に使ひするを送る」の別名。「畳」は、繰り返すこと。
 ◆ 【妖怪変化】ようかいへんげ
 人知を超えた不思議な現象や化け物。
 「変化」は、動物などが姿を変えて現れること。
 ◆ 【要害堅固】ようがいけんご
 地勢が険しくて、攻め落とすのが非常に難しいようす。外的に対する守りが固いさま。
 「要害」は地勢が険しく、敵の攻撃を防ぐのに便利な地点のこと。または、そのような重要な砦。
 ◆ 【用意万端】よういばんたん
 準備の全て。
 「万端」は、何もかも。全て。
 ◆ 【用意周到】よういしゅうとう
 何事にも用意がすみずみまで行き届き、手抜かりのないこと。
 「周到」は、手落ちがなく、すべてに行き届いていること。
 ◆ 【妖異幻怪】よういげんかい
 この世のものとは思われないあやしいものや、尋常の能力では計り知れない不思議なこと。
 「妖異」「幻怪」ともに、怪しいこと。不思議なこと。
 ◆ 【余韻嫋嫋】よいんじょうじょう
 発声が終わってもなお残る響きが、絶えることなく続くようす。出来事や詩文などの余情にも。余韻嫋々。
 「嫋嫋」は音が長く響くさま。文章などの趣や風情が、後に残る意にも用いる。「余音嫋嫋」とも書く。